誰もヘンリーにはなれないけど

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コロナ禍の報道で、酒好きの若者が路頭に溢れるほどいるというのを知った。コロナ以前は、若者のアルコール離れが激しく、残業手当つくんですか?と会社の付き合い酒を避ける若い社員が増えたとか嘆いていたような気がするが。

 

コロナ禍は、新橋の根室食堂のみならず、ビジネスにも打撃を与えている。反撃しようと、リモートワークでバブルのようにふつふつと浮かんだアイデアが実行されているのに気づく。

 

ファーストフード・チェーンのバーガーキングマクドナルドは、外食減少で、来客数が減り、窮地に立っている。来店喚起とはいえ値引きは避けたい。新商品導入も時機が悪い。ここは、ブランドの強みを強化しよう。バーガーキングは競合に勝る「質」を強みに、マクドナルドは24時間オープンの店舗数が多い「量」を強みにしようという作戦に出た:

バーガーキングは、防腐剤を使っていない商品を34日間放置し、カビが繁殖していく様子を克明に捉えて、防腐剤不使用の企業良心を訴えた(ライバルの防腐剤を使用した商品は、7年間放置してもほぼ変わらなかった)

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マクドナルドは、圧倒的な店舗数を誇っている強みを生かして、深夜のエセンシャルワーカーのために700のお店が24時間オープンしていることを訴えた

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コロナ禍で外出を控える人々が増えている傾向に歯止めをかける作戦を採った家具店:

③イケアは、店舗が郊外型で、都心に住む人々に不便をかけているディメリットを解消するために、また、コロナ禍の来店客の減少を少なくするため、"BUY WITH YOUR TIME"キャンペーンで、自宅からイケアまでの所要時間をグーグルマップで証明してもらい、時間をコストに換算(例えば、49分かかったのなら、約$5の電気スタンドをもらえる)サービスを展開。時間換算以外に現金精算、カード決済の方法も選べる客の身になった丁寧なサービスを提供した

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巣ごもり需要が、ネットショッピングにいい風を吹かせているが、ポスト・コロナをにらんだ好感度醸成は必要だ:

④アマゾンは、街のお店の陳列台から撤去された古いロングテール商品を網羅していることも強み。実体験から、某百貨店で「いちごスプーン」を求めたら、とっくの昔にないとの話が、なんとAMAZON.COMで発見。最近のコロナ禍のブランドイメージ調査では、アマゾンのこの利便性が好感され、アップルを抜いてトップ・ブランドになった。アマゾンの非常勤社員の時間給が全米で最も低く($20/1hr)、ホームレス生活を強いられると悪い報道がされたりの最中、アップルを抜いた。実利性評価が、ブランド論の正統派になっているpurpose-driven marketingを抜いたショックが走った。デービッド・アーカーのブランド・エクイティより、恩恵を受けたことを人は忘れないと言える。

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コロナ禍、ズーム会議で疲れた頭に、ヘンリー・フォードの名言を:

「品質とは、誰も見ていない時に、きちんとやることだ」

「他人が成功するのを助ける者が、理想主義者だ」

「たいていの成功者は、他人が時間を浪費している間に先に進む。これは私が長年、この目で見てきたことだ」

「20歳であろうが、80歳であろうが、学ぶことをやめた者は、老人である。学び続ける者はいつまでも若い。人生で一番大切なことは、若い精神を持ち続けることだ」

※「ヘンリーフォードの名言」