アンディ・ウォーホールが、いま生きていれば
嫌いな職業に”ユーチューバー”がある。
”奇をてらう”ことで閲覧数を増やし、ふたことめには”炎上”。広告を獲得し、お金をもうける。とても、はた迷惑だ。
”サブカルチャーをつくってみたい”とか、高い志とか意欲が欲しい。
世界のユーチューブ・ランキングを探っても、子供や動物が登場して失望する。知性がない。
アンディ・ウォーホールのようなサブカルチャーの旗手がいないのが、ユーチューブ文化の悲劇だ。
アンディ・ウォホールが言っている"あなたは、一般の人々がわからないことをやるべきだ。そこに、実は、良いものがある“You have to do stuff that average people don't understand because those are the only good things.(ユーチューバーは、”わかることばかりをやっている)。
アンディ・ウォーホールにインスパイアされることで、youTube時代に新しい光をあてることができると思う。
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一方、映画監督のデイビッド・リンチのYouTubeも参考になります。
”奇をてらう”なんて、素人がやるダサいこととの見識が、彼にはあります。
リンチは考えた:YouTubeで、見ず知らずの人にいきなり話すには、何がいいかな?
天気の話がいい。
デイビッド・リンチの”お天気ビデオ”が生まれた。肩に力が入っていない姿勢がいい。
しかし、彼は天気予報士ではない。天気図を読み取って、予報は喋れない。天気現況を話す。ロスに住んでいる人なら体感している気温とか湿度とか、空模様を話すだけ。この回は、赤いキャップの瓶を持ったまま、空模様を語る。”ある目的で塗った”とまでは言うが、それ以上は言わない。”早朝のキリやクモは晴れて、午後は青い空と金色の太陽が輝く。いい日を!”80秒程度のビデオが、なんか、気持ちいい。
”お天気ビデオ”の欠点は、飽きられやすい。あと3本つくろう。1本は"What is David Working on?(きょう、デイビッドは、何しているのかな?)"。
でも、たいしたことはしていない。例の赤いジャーを紙タオルで磨きながら「この紙タオルは、木からできていていい。このジャーは赤く塗ったけど、ある理由がある」と告げるのが”きょう、デイビッドは、何してるかな?”:
2本目は、"Today's number is"で、ついにあの赤いジャーが登場。中には番号を書いた10個のピンポン球が入っていて、リンチが任意に1個取り出す。”きょうの番号は、#3"と視聴者に告げる。なんの意味もなく終わる:
3本目は、"David Lynch Theater"劇場もの。内容はよくわからないリンチ風。「人生は、錯乱しているんだから、映画でそれを説明する必要はない」「抽象的なことに個人的な解釈はいらない。私事としてとどめるべきだ」などと普段から言っていることをやっている。
彼のような知名度がある人だからできることで、普通人がやってもね。と、負け惜しみを言う人もいるでしょう。普通に個性が出れば、サブカルチャーだと思う。
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