コロナ禍の引きこもりで、ビールの家飲みCMが増えている。でも、各社ワンパターンに「うまい、おいしい〜」のCMが横一列に並ぶと、もう感心するしかない。あの「ぷふぁ〜!」とこの「ぷふぁ〜!」がどう違うのか。夏の日にカエルが一斉に鳴いても、どのカエルがどう鳴いているのか分からないし、知ろうとも思わない。
(アルコール中毒者に苦痛を与えるという理由で)アメリカのビールCMのように「飲用」シーンを禁じて欲しい。CMに禁句や禁じ手を設けることによって、クリエイティビティが発揮される。厳しい土壌に美味しいトマトが育つように、ビールのみならずあらゆる商品広告にも同様のことが言える。
その例を見たい:
無観客試合でもビールが欲しい僕でした
ソーシャルディスタンスのビール”あるある”
ビールはうまいけど、相変わらずCMはへたです
日本のビール会社が「これじゃ、ビールのシズルがないし、売れない」と決して許さない。提案したら、「あのクリエイターを変えて欲しい」と出禁になるCMですが、商品インサイトが持つ「生理的枯渇感」で表現を同化させることに疑問を持つビール会社の担当者がいてもいいと思う。